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さとはどこ行った。

B3リーグ2024-25 プレーオフ三位決定戦 岩手vs新潟 展望

両チームの今までのスタッツを比較して、あーだこーだ言うやつ第2弾。
(※以下、いつもの通り、選手は敬称略)

試合成績

岩手と新潟の2クラブだけの比較。それぞれ、1試合平均の値で。赤色セルは、数字的に有利な方。

レギュラーシーズン(シーズン平均)

岩手が圧倒的ではないか…ッ!! もうこの成績で勝敗を決めちゃおうよ。
B3クラブ全体での位置づけで見ると、新潟は岩手と同じく、平均失点が少ないディフェンシブなチーム。しかし岩手と違うのは、ターンオーバーとファウルの少なさで上位に入るということ。とにかくミスを抑えて得点を抑えて、ロースコアゲームに持ち込むのが得意戦法というところか。というのも、シーズン6位の成績ながら、平均得点はワースト3位というオフェンス力の物足りなさ。プレーオフ上位に進出しているクラブは、岩手を含めて、平均得点と平均失点がいずれも好成績という攻守の両立ぶりを踏まえると、新潟の特殊さが何とも目立つ。
岩手としては、早い展開からの点の取り合いに持ち込んで、ホームアドバンテージを活かしてスリーをバンバン決めて欲しいところ。そうすれば、得点力の地力の差が出て、有利に試合を進められるんじゃないかなあ。どーだろ。

プレーオフ(QFとSFの平均)

少ない試合数の平均だから一概には言えないけど、おおよその傾向はシーズン平均と一致しているような。ただ、そのなかでも、その差が際立ったところや、逆に大きく異なるところがあるわけで。
まず、得失点。平均得点で約20もの差があるのは、流石に大きすぎないか。岩手はシュート成功率がだいぶ上向きなのを差し引いても、新潟の得点力の無さが浮き彫りに。一方の失点は、シーズン成績とは逆に、新潟が好成績。まぁ、岩手のプレーオフ対戦相手はあのTBⅢを擁する横浜EXだから、失点がかさむのはしゃーない…と思いつつも、あの新潟も、香川・東京Zというオフェンシブなチームとやりあって、この失点の低さなんだよな。試合を観ていても、そんなに固い印象を受けないんだけど、スカウティングがはまっているのか。
シュートまわりは、まず成功率で言うと岩手の圧勝。スリー成功率4割はやべえって。ツーも5割を超えているし、このハイパフォーマンスを維持できれば、勝利は固いはずなんだがどうだろ。ツーのアテンプトだけ新潟が圧倒しているけど、これはおそらく、ペイントエリア付近のビッグマンの得点が多いことが原因のはず。ゴール下での個人技や、オフェンスRからの得点が持ち味のようなので、岩手としてはそこをどう防ぐかがポイントになりそう。
リバウンドは岩手の方が数値がよいけども、あれ、これはなんでだろう。新潟はインサイドが強くてリバウンドを制していたように思うけど、数値に反映されていない。シュートアテンプトや成功率的にも、もっとリバウンド取っていそうなんだけどな。まぁ、数字的には多少勝っているくらい、ということで。
ティールとブロックは僅差ながら、アシストは岩手が圧倒的。単純にシュート成功率が良いことから、アシストが計上されやすいこともあるんだろうけど、新潟は1on1が多めということもありそう。外の確率がイマイチだから、個人技でゴリ押しした方が得点とれるんだろうな。
ファウルもターンオーバーは新潟の方が少ないのは、シーズン成績と同じ。やはり、ここは改善していきたい。でも、早い展開のなかでボールがこぼれるのは良し悪しだよなーとも。新潟はフリースロー成功率が6割切りと低いので、ファウルで止める戦法は有効そう。横浜EXのTBⅢみたいなバケモンには通用しないけど。
チーム全体としてはこんなところで、以下、選手個別の成績を、直近のプレーオフの数字だけで見てみる。

外国籍選手たちの試合成績

意外にも、得点力は互角。クレイがもう少し爆発してくれれば、風向きが変わるんだけどね。
違いが顕著なのは得点方法で、岩手はどの選手も(オリバーだけ例外だけど)スリーをバンバン打ってくるし、ミドルエリアのジャンプショットも可能で、外でも中でも得点できる。対する新潟は、スリーを打ちはするものの、選択肢としてあるだけで、それで点を稼ごうとはしていない様子。確率も悪いし、外は放っておいてもよいのか。 逆に、ゴールまわりの繋ぎからの得点や、リングアタックにフックショートなど、中の攻め方は豊富に揃っている。つーかムトンボのFG7割越えはやべーでしょ。ゴール下が丁寧な選手は強いよなあ。カイル・ハント得意のフックシュートも止められなさそうだし、なるべく高い位置でボール持たせるようにするしかないか。
リバウンドは、新潟のムトンボが圧倒的。特にオフェンスRが強い。トータルリバウンドは数値上は拮抗しているので、ここはぜひ張り合ってほしい。
アシストが好調なのは、意外にもクレイ。あれか、プレーオフに入って彼のオフェンスが対策されたのか思うように点が取れないから、意識してアシストするようになったのかな。カイリンあたりとの合わせが目立っていたので次も期待したいけど、新潟の厚いゴール下でも通用するか。
外国籍エースの実力は、そのタイプは違えど、どうにも互角な印象を受ける。新潟のインサイドの強さにどれだけ対抗できるのか。プレーオフで勝負した岐阜や横浜EXには、ここまでインサイド偏重ではなかったと思うので、新潟戦でフィットできるのかなあ。それとも、その2戦でしっかりインサイド対策できていたのかな? 横浜EXの211cmのローガンも、ほぼ無得点に抑えていたし。

日本人選手たちの試合成績


出場試合数や出場時間が多い選手を適当にピックアップ。うーん、これは岩手優勢じゃないか??(そればっか)
新潟でオフェンスが脅威なのは樋口・川村だけと言って良さそうなので、特に川村を抑えられれば、弾みが付きそう。身長が193cmと高く、SF的な動きもできて得点力のある日本人選手はレアだよなあ。スリーの確率は軒並み低いから、ある程度は的を絞ったディフェンスでもいいのかな。っていうか岩手選手のスリーの確率がバグってる。これで、あとは関谷が大当たりすれば、マジで手が付けられなくなりそうなので、最終決戦はマジで期待しています!
シュート成功率は、スリーだけでなくツーも圧倒している岩手。しっかりとフリーな状況を作ってショットするという、アテンプトの選択が冴えているからでしょう。一方、フリースローの確率は新潟に軍配が上がるので、競った展開になったら、その辺は考慮が必要かも。
リバウンドはどっこいどっこいか。川村が高身長を活かして貢献している感じ、そう思うと、臼井ももう少しリバウンドに絡んで欲しいところ。日本人ビッグマン同士の戦いも気になるね。あと、山際が何気にリバウンドに絡んでるんだよな。試合を観ていても、意外なところで捥ぎ取っている印象がある。ボールへの嗅覚が優れているということか。
アシストは、新潟の方が若干多いか? 得点効率が中の外国籍選手の方が良さそうだから、自ら積極的にシュートを狙っていないということかな。試合を観てると、華麗なパス回しもちらほらあって、なんとなくB1の試合っぽさを感じることもあった。そこはやはり古豪新潟、大ベテラン選手もいるし、要所の巧さは健在だ。

雑感

という感じであーだこーだ言ったけど、所詮はただ自分が試合観戦を楽しむための個人的なデータまとめに過ぎないので、この下馬評通りにいくワケないよね。
だって、本日に先んじて行われたB3プレーオフ決勝のGAME1で、横浜EX相手に前半23点ビハインドの東京Zが追い上げてオーバータイムにもつれ込むなんて、マジで想像もできなかったもん。だから明日は、20点リードしても安全圏ではないし、20点差つけられても逆転は狙えるし、最後の最後まで試合を追いかけなくちゃ。